鍛造ホイールのご利益
鍛造ホイールが欲しくて、ヤフオクでいろいろと調べていて、ふと思った。。
果たしてどれくらいのご利益があるものか・・?
車やバイクはずっと好きだったにもかかわらず、思えば計算してみた事がなかった。
軽ければ軽いほど、加速にしてもブレーキングにしてもいいのは当たり前なのですが、ホイールは特に回転する部品なのでその慣性モーメントの減少はきっと凄いハズ・・・。
タイヤとホイールで、18インチなら一本20kg超なわけで、それを回すために費やされるエネルギーたるや半端無い。。しかも4本。。 それが軽くなったらきっと鬼の加速に違いない。。
加速の時のみならず、ブレーキングのときは、その回っている車輪を止める力も必要な訳です。。 そのご利益たるや、凄いハズ。。
世の中にはホイールの重さを測って公開してくださっている方がいらっしゃいまして・・
https://lightweightwheels.jp/wheel-weight-ranking/18inch/
それによると18インチで8kgだと軽量とのこと・・。
また、t-styleさんによると、純正11kg、鍛造8.3kgとの情報が。。
一方で、Z33の車重は1.5トンと言われておりまして、ー2.7kg x 4本で果たしてどれほどの効果があるのかは疑問な訳です。。。
で、質量からくる運動エネルギーと、車輪の慣性モーメントからくる回転エネルギーを、ノーマルと鍛造でどのぐらい違うか比較してみました!
もちろんバネ下の重量が減ることはエネルギーだけの比較でなく、サスの動きがよくなって路面の追従性が上がるなどの効能があるわけですが、とりあえず加速感やブレーキ性能はエネルギーがある程度目安となるハズです。。
計算では、Normalは11kg、鍛造は8kgとしました。 車両はZ33を想定しています。
Wheelのフェイスとリムの重量比が不明だったのですが、0.2としました。
リムの厚さは5mmで、アルミの密度がほぼ再現できます。
タイヤは245/45R18を仮定し、重量は10kgとしました。
慣性モーメントを計算する際に、タイヤのサイドウォールの重さを無視し、厚さ3cmのベルト状として計算しました。 実際よりも慣性モーメント大きめにでる方向です。
そして、車速が時速100kmの時の、
・1500kgの車体の運動エネルギー
・車輪の回転によるエネルギー
の合計を、鍛造ホイールの時と比較しました。
(後から車速には無関係であることにきづきましたが・・。)
で、鍛造にしたことによる全エネルギーの減少はなんと!
2.0%!!!
え? 少なくないですか??
そのうち、0.8%はホイールが軽くなったことによる運動エネルギー減少。1.2%は慣性モーメント減少からきます。
確かに、回る部品であることから、本来0.8%の減少しかないところ、1.2%も余分に全エネルギーが減っていて、軽量化した分の倍以上の御利益があるのは凄いのです。 レースでは間違いなく、必須です。。
ですが、2%ってどうよ・・・?
一本5万円、4本で20万円出して、
2%とは・・・。正直、微妙・・。
。。
まぁ、20万円の出費で30kg分軽量化することは、なかなか困難だと思われるので、軽量化としては確かに正しい道なのですが、とはいえ2%。。。乗り換えたその日は確実に体感できるとしても、2日目以降も感動が続くものでしょうか・・・・?
ちなみに、0−100km/h 加速はZ34は5.1秒だそうです。
GT-Rは2.7秒だそう。。
これらで仕事率を計算し、735.7で割って馬力に直すと、Z34では160PS、GTーRでも300PS程度となります。
Z34は355PSなので、200PS程度が空気抵抗やその他摩擦に散逸してしまっている事がわかります。 GT-Rは600HPなので、300HPが失われています。
おそらく、そういうものなのだと思います・・・。無駄の多い乗り物ですね。。
たった、2%!
でも、やっぱり鍛造ホイールが欲しい!
計算の詳細は以下です。 間違いなどありましたらご指摘いただけるとうれしいです。 計算が間違っていて、本当は10%もよくなってたら、今すぐに買いに走ります。。
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Normal wheel |
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鍛造wheel |
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Wheel重量 |
11.00000 |
kg |
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8.00000 |
kg |
幅 |
0.24500 |
m |
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0.24500 |
m |
Rim外径 |
0.45720 |
m |
|
0.45720 |
m |
Rim内系 |
0.45220 |
m |
|
0.45220 |
m |
Rim部体積 |
0.00350 |
m3 |
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0.00350 |
m3 |
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FaceとRimの体積比 |
0.20000 |
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0.20000 |
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密度 |
2619.21125 |
kg/m3 |
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1904.88091 |
kg/m3 |
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Rim部の慣性モーメント |
1.89528 |
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1.37839 |
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Faceの厚さ部の体積 |
0.00070 |
|
|
0.00070 |
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Faceの厚さ |
0.00107 |
|
|
0.00107 |
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face部の慣性モーメント |
0.19161 |
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0.13935 |
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タイヤ扁平率 |
40 |
高さ/幅 |
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40 |
高さ/幅 |
タイヤ高さ |
0.098 |
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|
0.098 |
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タイヤ外形(半径) |
0.32660 |
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|
0.32660 |
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タイヤ重量 |
10.00000 |
kg |
|
10.00000 |
kg |
幅 |
0.24500 |
m |
|
0.24500 |
m |
タイヤ外径 |
0.32660 |
m |
|
0.32660 |
m |
タイヤ内径 |
0.29660 |
m |
|
0.29660 |
m |
タイヤ体積 |
0.01439 |
m3 |
|
0.01439 |
m3 |
タイヤ密度 |
694.92085 |
kg/m3 |
|
694.92085 |
kg/m3 |
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タイヤの慣性モーメント |
0.97320 |
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|
0.97320 |
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車速 |
100 |
km/h |
|
100 |
km/h |
速度m/s |
27.7777777777778 |
m/s |
|
27.7777777777778 |
m/s |
タイヤ回転速度 |
13.5363461158651 |
回/s |
|
13.5363461158651 |
回/s |
タイヤ角速度 |
85.0513710281011 |
rad/s |
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85.0513710281011 |
rad/s |
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回転の運動エネルギー 1個あたり |
11067.9516611325 |
J |
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9009.39754012282 |
J |
4輪 |
44271.80664453 |
J |
|
36037.5901604913 |
J |
車両の重量 |
1500 |
kg |
|
1488 |
kg |
車両の運動エネルギー |
578703.703703705 |
J |
|
574074.074074075 |
J |
車両の全エネルギー |
622975.510348235 |
|
|
610111.664234566 |
|
車両の全運動エネルギーに占める回転部のエネルギー |
7.65016818817477 |
% |
|
6.27751570537589 |
% |
車重に占めるタイヤとホイールの重量 |
5.6 |
% |
|
4.83870967741935 |
% |
車両の全運動エネルギーに占める回転部のエネルギー |
7.10650834729966 |
% |
|
5.90672040432194 |
% |
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0-100k加速秒数( z:5.1 GT-R:2.7) |
5.1 |
s |
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仕事率 |
122152.060852595 |
W |
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馬力(1hp= 735.5W) |
166.080300275452 |
PS |
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